SSブログ

争点・経済政策 [政治]

デフレ脱却さえすればバラ色?
自民党の「札をすり、公共事業に回し、インフレ脱却」という絵がある。
経済学者や、それを支持する人たちはインフレ脱却すなわち景気回復、経済の立ち直りを謳う。

理論的には全くそうである。通貨がたくさん出回れば通貨の価値が下がるから
インフレが起こる。例えば2%になるまで供給し続けたら必ずなる。
これが大まかな理論だ。

しかしそうなるか?
日本で異常なデフレが続いているのは単に通貨供給の話だけだろうか。
昔日本でモノを買うのは高くて、そのかわり高級だったし、ものがよかった。
時計は普通に何万円もしたし、スーツはも同じ。
100均でさえ品質が良かった。
しかし、モノづくりを外国に頼るようになって、猛烈に価格は下がった。
それと同時に品質も下がった。しかし、品質については日本人は
「それなり」という価値観を覚えてしまった。
100円均一のものはどんどん品質を落としている。しかし日本人は100円
のものに品質を気にしない。インフレがくれば100円均一のものは
質を低下させ、100円を維持する。100円のモノを嫌うようになる人と、
質は悪くても100円のものでいいという人が分かれる。
安いものを作ることを至上主義に産業全体がやってきたのだから、
突然値段を上げることになれてない。
そして日本は給料を20年間上げずにやってきた。
だから給料の上げ方も忘れている。
日本企業の体質として、手元資金が残るようになれば「内部留保して将来に備える」傾向はあるし、
金融機関はそれを指示するし、給料は上がらない。
貯金や現金の価値はさがり、これまで堅実にやってきた人、
不況の中きちんと蓄えてきた人の現金の価値は下がる。

金を持つよりモノを持たなきゃ、つかわなきゃ損。

これ、私たち中年は知っている。
バブルの時の音頭だ。この音頭のおかげで私たちポストバブル世代
は就職後20数年もいろんなものを食らいこんだ。
そんな熱病を起こし、次世代にもう一度後始末をさせるのか?

インフレ政策日本にとってものすごく諸刃だ。
インフレは景気がいい時に起こるもので、悪い時におこすものではない。
給料が上がらず、貯金の価値は下がり、企業は値段に転嫁できず
という状況でインフレが有効なのだろうか。
理論上は全く正しい。
しかし経済学には随分だまされてきた。
瞬間的には正しいだろう。
では、なぜ全世界が深刻な財政難を抱え、格差があり、失業者を抱え、不況打破を
謳っているのだろう?
経済学そのものが正しいという考えに異常性があり、かつ一過性の局所的事象しか
証明できない学問だからではないか?
大地震のあと復興特需で景気が良くなると言っていた学者は山ほどいたが、
そうはなってないではないか。今特需なくしていつ特需があるのか?

したがって、私は経済学者が語るインフレ策にはもろ手を挙げて賛成はしない。
安倍さん、市場は反応したけど内容はフライングだった。
つまづいたら本当に日本はこけ始める。慎重に行ってほしい。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。